日本初のインターネットキャリア誕生、だそうです。
パソコン時代のヤフーは「ポータルサイト」として一時代を築き上げましたが、モバイルインターネット全盛時代の次の一手として、モバイルデバイス自体をヤフーポータル化するという戦略なのかもしれません。
Googleは「Android」を世に出して、モバイル端末上の広告配信面を力尽くで開拓しましたが、ヤフーはその「Android端末」を利用して、有料サービスやeコマースやネット広告の売り上げを拡大する。
「アドワーズ」の広告配信システムを利用して「スポンサードサーチ」を配信するという検索広告の手法を、モバイルキャリアとしての展開に応用してきた、とも言えます。ヤフーにとってのGoogleは、インターネット検索領域での競合であると同時に、利用すべきプラットフォームでもあるのですから。
で、気になるのが料金ですね。
公式発表によれば「シンプルな料金体系」を目指す、とのことですが、シンプルを突き詰めると究極的には「無料」に辿り着きます。
果たして、ヤフーショッピング無料化という「eコマース革命」の再現で、「モバイルインターネット革命」を打ち出してくるのか?
無料化を実現するためのシナリオは、いくつか考えられます。
モバイル端末に対する広告掲載、でタダ。
モバイル端末のホーム画面その他に対する「広告掲載」と引き替えに、通信料金を無料にするという戦略。
ユーザーの年齢、性別、住所、ブラウザ履歴、インスト済みアプリ等々、プライバシー情報をすべて把握した状態でターゲティング広告を配信できるわけですから、通信料金を十分に賄えるだけの広告売り上げを実現できるはず。
あなたのプライバシー情報と通信料金「無料」とどちらが大事なの? と聞かれて後者を選択する人は一定数いると思われます。
ヤフーショッピングの「月額購入」○円以上、でタダ。
ヤフーショッピングの買い物アプリをプリインストールし、そこからの購入が「月額○円以上」の場合は通信料金をタダにする、という方法。
楽天は自社のクレカでユーザーを囲い込んでいますが、それをモバイル端末でやってしまおうというわけです。
ヤフーショッピング経由の売り上げは確実に増えます。当然、参入する店子も増え、必然的に広告売り上げも増える仕組み。
リスティング広告の「月額利用料金」○円以上、でタダ。
ビジネスユーザー向けに、ヤフープロモーション広告の月額利用料金「1万円」につき一回線タダにする、というのもアリかも。
月額「30万円」利用していれば、「30回線」を無料で契約することが可能。中小企業にとっては検討に値する経費削減策ではないでしょうか。
Y!mobileの利用者を拡大しつつ、ヤフーの収益の核を担っているリスティング広告の売り上げを伸ばすことができます。
こまけぇこたぁいいんだよ、でタダ。
そもそもポータルサイトとしてのヤフーは利用が無料です。
今後の方針として「モバイルデバイスそのものをポータル化する」という狙いがあるのならば、ポータルサイト同様にタダで利用できればいいんじゃね? という、な、何を言っているのかわからねーと思うが。いーんだよ。細けぇ事は。