想定外のインプレッション急増は「リスク」と「チャンス」が表裏一体

スポンサードサーチの広告運用において稀に発生する事態のひとつが、想定外のインプレッション急増です。

よくあるパターンとしては、とある情報がテレビ番組やニュースサイトや著名人のブログで紹介され、それに触発されて特定のキーワードに検索行動が集中。そのキーワードに入札、もしくは部分一致で引き当てられたスポンサードサーチ広告のインプレッションが急増するという事例が挙げられます。

予期せぬインプレッションの急増でCTRが悪化するだけならまだしも、そういったケースでは興味本位や反射的な広告クリックが発生する確率も高い傾向にあると考えられ、結果的にCVRやCPAにも悪影響が出て踏んだり蹴ったりです。

最悪の場合、インプレッションの増加に伴って無駄なクリックが集中し、その日の広告予算をあっという間に消費する恐れもあり、しかも広告配信システムによる自動的な掲載一時停止が間に合わず、日額予算を超過する可能性すら懸念されます。(短時間のクリック集中が、配信システムの検知速度を超えてしまう)

インプレッションが急増する現象そのものは以前から散見されていたのですが、近年のソーシャルメディア(とくに情報拡散に最適なTwitter)の普及により、発生頻度は高まっているようにも感じます。PPC(クリック課金型)広告にとって、ソーシャルメディアはある意味で鬼門。

ただし、インプレッション急増は機に乗ずれば思わぬ成果獲得のチャンスという一面も併せ持ちます。

数年前に某King of Popの訃報が流れた際には、関連商品のスポンサードサーチ広告が爆増して凄まじい状況でした。まるで雨後のタケノコのように新たな広告が出ては消え(おそらくクリック集中で瞬時に日額予算切れ)ての繰り返し。著名人の悲報に乗じたリスティング広告が猛威を振るっていました。

インプレッション急増の徴候を完全に把握することは不可能ですが、テレビ番組欄やヤフートピックスやソーシャルメディア上で飛び交う話題などに日頃から目を通す習慣をつけておけば、自社の商材に関連する話題が盛り上がった最高のタイミングで、最適な内容のリスティング広告を掲載することも可能です。思い立ったら即座に広告を打てるという機動性は、リスティング広告の最大の長所のひとつですから。

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