先日、対応エリアを大幅に拡大した「楽天マート」ですが、注文殺到のため配送に遅延トラブルが生じて「いつもの食材が翌日届かない」状態になり、方々から火の手が上がって盛大に炎上するという怒濤の展開に突入した模様です。
このような状況になってしまったら、新規顧客の開拓をしている場合ではありません。
即座に自社のリスティング広告の掲載を「一時停止」することで、安易な燃料投下を可能な限り避けるというのが常道です。
しかし、人の行く裏に道あり。
逆に、リスティング広告を顧客対応にフル活用するという発想もあるわけです。
リスティング広告を運用するマーケティング担当者とカスタマーサポートが、密に連絡を取れる体制が構築されていなければ困難ですが、炎上関連の検索クエリーに敢えてキーワード入札し、トラブルへの対応状況をまとめた「お客様対応ページ」へと誘導するというサポート手法が考えられます。
今回のような問題が発生した場合、お客様はどんなことに最もストレスを感じるのか?
それは、
正確な情報が入手できず、状況が把握できない。
という一点に尽きます。
そういったお客様の抱える不安や怒りやストレスを解消するにあたり、リスティング広告は有効な手段となり得ます。特定の検索クエリーに対して最適化したテキスト情報を表示し、用意したページへ誘導できるというのは、リスティング広告の専売特許ですから。
「広告」は販促のためだけに用いる手段ではありません。リスティング広告を「お詫び広告」に利用するという手法は、もっと活用されるべきではないでしょうか。