Yahoo!プロモーション広告の今後に多大な影響を与えるであろう「YJキャピタル」ですが、最近また注目すべき動きがありました。
ジーニーは、リクルートでアドネットワーク事業を立ち上げたメンバーが、2010年4月に創業した広告テクノロジ企業。インターネットメディアの広告収益最大化プラットフォーム「Geniee SSP(Supply Side Platform)」を提供している。
先方のサービス内容を見る限り、所有する広告配信ネットワークに対する興味が背後にあるのではないかと推測されます。つまり、YDNのディスプレイ広告の配信先拡大へ向けた一歩を踏み出す、という戦略的提携。
さらに穿った見方をすれば、「海外市場への広告配信」を狙っていると考えられなくもありません。
ヤフーの最大の弱みは、「ヤフージャパン」であるという点にあります。
ヤフーブランドのまま真正面から海外市場に進出することは「大人の事情」で難しい。しかし、提携企業のアドネットワークに対する広告配信という搦め手であれば、YDNの海外展開も不可能ではない。
ジーニーは、Yahoo! Inc.のAPAC統括部門である「Yahoo! Asia Pacific Pte Ltd.」とも提携していますから、そちら絡みでYDNの広告をAPAC地域へ配信するというシナリオも十分にあり得ます。