聞くところによると、「広告とは広告代理店を介して掲載するもの」という認識をお持ちの方が、まだまだ世間には多いようで。
新聞広告も雑誌広告も折り込みチラシもテレビCMも、基本的には広告代理店経由で広告掲載するのが一般的なのかもしれませんが、ことリスティング広告に関しては、代理店を通さずに直接、しかも簡単に広告を掲載することが可能なわけですね。
そんな広告代理店殺しのリスティング広告であるにもかかわらず、いわゆる「リスティング広告代理店」なるものが星の数ほど存在しているのはなぜか?
リスティング広告代理店の存在意義はどこにあるのか?
オフライン媒体の広告代理店の仕事は、広告を掲載するまでが主戦場であると言えます。
広告戦略を練り、広告掲載枠を確保し、掲載価格の交渉をし、広告のクリエイティブを手配する。主として、広告を掲載する前段階のプロセスにおいて広告代理店の手腕が振るわれます。
それに対して、オンライン広告を扱う代理店の場合は、広告掲載を始めてからが腕の見せどころ。とくにリスティング広告については、その傾向が顕著です。
初期のアカウント構築における入札キーワードの選択、広告テキスト作成、入札価格の決定といった作業は重要ではありますが、あくまでスタート地点に過ぎません。広告の掲載を開始した後、広告配信データを逐一確認し、コンバージョンの積み上げやアカウント最適化の取り組みを継続して行うことこそが、リスティング広告代理店の真骨頂。
オフラインの広告代理店が広告掲載前にその実力を発揮するのに対し、リスティング広告の代理店は広告掲載後に真価が問われるという違いがあります。それゆえ、オフライン媒体の広告代理店と同じ感覚でリスティング広告代理店を選ぶと後悔する可能性が高い。
繰り返しますが、リスティング広告の出稿における代理店の存在意義は、広告の掲載開始後の運用プロセスにあります。
したがって、リスティング広告の代理店と契約する際には、「広告掲載を開始した後に何をしてくれるのか」について具体的な説明をしてもらうべきです。